コロコロコミックの思い出
星です。
コロコロコミックに不適切な表現があったことがニュースに取り上げられていました。
正直、表現の自由や、面白さの追及と配慮の問題があるこのご時世で、あの雑誌なら炎上しかねないな、とは思いました。
小学生の時、冗談に笑いつつも、グサッとくる冗談に傷付くこともあったので、面白さと配慮の両立は難しいな、と今でも思います。
ただ、今回の件でふと思い出した漫画があるので、紹介したいと思います。
「でんじゃらすじーさん」、ご存知でしょうか。私が小学生の頃、コロコロコミックで連載していたギャグ漫画です。
今読み返すと居たたまれないくらい、小学生らしいギャグでいっぱいの漫画です。それこそPTAから確実に苦情が来そうな、きわどいギャグです。
そういう漫画をなぜ紹介したいかというと、その漫画で感動したことがあるからです。
ギャグ漫画でどこに感動するの?と思いますよね。
実は、「でんじゃらすじーさん」では、大長編というものがあります。
これはいつもの数ページの尺ではなく、数十ページを使い、長めのお話をやる回です。アニメで例えると映画館で上映する劇場版、という感じです。
私はこの大長編がとても好きでした。
大長編は、いつものようにギャグで始まるのですが、テーマがシリアスであり、話のクライマックスでは強いメッセージが込められています。
最初に大長編を読んだ時、またいつものギャグかと思いきや、読み終わる頃にはとても感動していて驚きました。
まだ小学生だったので、よく言われる名言でもすごく感動したりするんです。
お笑いだと思っていたら、とてもいい話だった、というギャップが堪りませんでした。
まあ、小学生らしい下ネタが大量に含まれているので、気軽におすすめはできないんですけどね。
きわどいギャグ、と言いましたが、それこそ暴言のようなツッコミも多くあり、繊細な人は読みづらいと思います。というか、今私が読み返してみたら、それなりに傷付くと思います。
小学生であり、配慮とか、人の気持ちとかに疎かったからこそ無邪気に笑えた部分もあるのです。
ただ、今でも大長編の名言は何となく覚えていて、それに助けられることもあります。
ネタバレになりますが、「無敵」を目指すキャラが語った、「無敵っていうのは敵が無いということで、敵を作らない、争いの無いことが僕の目指す無敵だ」というセリフがとてもお気に入りです。
ギャグ漫画は、面白さを追及する中で配慮に欠けてしまう面があります。
今回の件のように、誰かを侮辱するようなことは、あってはならないと思います。
しかし、そんなきわどいギャグ漫画でも、作者が込めたメッセージが読者に届くこともあります。
要するに、ギャグ漫画はきわどいけれど、上手くバランスを保って続いていってほしいなと思います。